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力強い医療廃棄物処理業務のパートナー医廃NEWS

No.279 2015年11月1日

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適正処理に向けて

排出事業者の協力を
―処理状況を確認できる情報を―

  産業廃棄物の処理をめぐる数々のできごとは、適正処理に向け、大きく分けて次のことを目指し、
 いろいろと施策が講じられている。それが以下の通りである。

 ・排出事業者の適正処理の確保に向けた取り組みの促進
 ・処理業者の処理状態を確認できる情報の公表
 ・優良な廃棄物処理に取り組む処理業者を第三者機関が評価する制度の定着
 ・排出から適正処理が行われるまでの間、医療廃棄物を個別に追跡するシステムの普及
 ・持続可能な資源利用"のさらなる促進

  そのうち最も処理業者に身近なものはやはり、処理をめぐる講習会・研修会等等で、そのいくつかを
 挙げてみる。まず「第14回産業廃棄物と環境を考える全国大会」が開かれることをはじめ、産業廃棄物
 処理従事者能力アップセミナー、産業廃棄物処理事務者研修会など、研修会・講習会等も目白押しに
 あり、一見勉強漬けである。それとは別に既報の通り東京都・神奈川県・静岡県・千葉県の産業廃棄物
 協会が集い、医療廃棄物合同懇談会が開かれた。

 【合同懇談会出席団体】
 ・東京都産業廃棄物協会
 ・静岡県産業廃棄物協会
 ・千葉県産業廃棄物協会
 ・神奈川県産業廃棄物協会


感染性廃棄物に関する最近の取組

 ◆エボラ出血熱関係

 ○ 西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネにおいて、エボラ出血熱の広範囲かつ深刻な伝播が起き
    たことに対し、WHOは、昨年8月に国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態であることを宣言。
 ○ こうした情勢を受け、日本では、以下の関係会議を立ち上げるとともに、各省庁により国内外への
    対策を実施中。
    ・10月28日:エボラ出血熱対策関係閣僚会議設置
    ・11月 5日:エボラ出血熱に関する関係省庁対策会議開催

 ◆エボラ出血熱に関する環境省の取組

 ○ 環境省では、国内でのエボラ出血熱への感染が確認された場合に備え、平成26年10月に都道府県・
    政令市、全国産業廃棄物連合会及び日本医師会に対し、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長
    通知を発出。「感染性廃棄物処理マニュアル」に基づく対策の徹底について呼びかけ。

――折り合いをつける――

 時は流れとか、時は止まるとよく言われるが、考え方一つでどちらにもとれる言葉であるかもしれない。わたくしたちの周囲を見てもそれがわかるような気がする。暑中お見舞い申し上げますから、早、新年おめでとうになるまでに早いこと、早いこと。いってみればあっという間に新年が来てしまうようである。現実はこのように世知辛いものであるが、時は流れ空を見上げる様は、何とも情緒的でうっとりしてしまう。とは言えそんな世の中ではないことはわかっていても、心のゆとりは欲しいものである。そこで現実と理想を織り交ぜ言わせてもらうことにする。そこで廃棄物問題に目を向けると、よく言われることに、排出事業者における元請責任の一元化、優良業者認定制度の創設、都道府県の収運搬許可の合理化という三つ問題点があるといわれている。これらをみても非常に現実的で、そう簡単にはいかないようで、どのように折り合いをつけるかが難問なのである。世の中は難問だからといって、そのままにしておいていいわけではなくどこかで手を打つことが必要になってくる。そこで理想と現実ということになるのだが、よくみると良いところで折り合いをつけているから、世の中まわっているのである。

医療廃棄物研究所  所長 渡辺 昇