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No.277 2015年9月1日

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医療廃棄物合同懇談会

首都圏の委員会が一体となり
―排出事業者のポイントをテーマに―

 既報の通り、医療廃棄物は、東京都・神奈川県等の委員会が中心となって、東京・神奈川・静岡・千葉・埼玉等の各委員会が参加して、「医療廃棄物合同懇談会」を9月11日神奈川県で開催することになった。ここでは排出事業者向け、セミナーを11月20日に開催予定で、医療廃棄物処理のポイントをテーマに行うことになっている。

◆排出事業者責任◆

職場環境を守るために
―委託基準に違反しないために―

 東京都産業廃棄物協会では、廃棄物を排出される方々に、別紙のようなチラシを配布し、排出者責任とは、法による賠償命令等いくつかの事例を挙げ、廃棄物の中に爆発性や引火性、有害性、感染性のあるものが混入し、収集運搬車両や処理施設の破損や従事職員の安全確保や健康を脅かす事態を招かないよう、排出事業者が一体となり、お互いの信頼のもとに行われるべきものであって、排出事業者には、排出から最終処分に至る一連の事業について、適正処理責任があり、処理排出者にも、収集運搬以降の適正処理義務がある。そこでこれらのものが混入すると、大変危険であることを知ってもらいたいために、今回のチラシを配布した次第である。

◎ 爆発性・引火性を有するもの
ライター・マッチ・固形燃料・揮発酒類・登煙筒・花火・スプレー缶・リチウムバッテリー・アルミ粉・マグネシウム粉などの金属粉体類

◎ 有害性を有するもの
 アスベスト含有物・水銀を含むもの・毒劇物など・薬品類

◎ 感染性を有するもの
注射針・ピンセット・メス・手袋・その他感染性医療廃棄物等

――公表制度の狙い――

 安全第一という言葉は、いかなる時でも常に言われることで、言葉自体には何ら抵抗を挟む余地は無いが、言われている割にはあらゆる職場に浸透しているわけではない。特に廃棄物業界においては、本当のところ安全が空念仏に終わるケースが多いようである。一方当局側も「安全衛生優良企業公表制度」などを設け、安全衛生への積極的な取り組みを、促進する方策を計っている。では「安全衛生優良企業公表制度」とはどのようなものか、働く人々の安全衛生に完成、積極的な取り組みを行っている企業を厚生労働省が企業名を公表し、これにより認定企業の社会的認識を高め、より多くの企業に安全衛生への、積極的な取り組みを促進する制度で、認定された企業も、求識者や取引先などへの、アピールに活用することができ、求識者も安全健康な職場で働くことの選択に活用することができる。つまり安全衛生優良企業とは、労働者の安全や健康を確保するための、対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善しているとし、厚生労働省から認定を受けた企業のことで、狙いとしては企業イメージの向上につながるものとして、大いに期待されているものである。
 このように当局はカネやタイコで囃し立て、企業に呼び掛けているが、この筋書き通りにゆくかどうかは、業者の素質いかんに関わっている。まず企業自体、厚労省のHPで自己診断し、自己認識で一定基準を満たし、本社管理労働局への申請書類を作成し、労働局のヒヤリングを経て認定ということであるから、この業界としては何の面倒なことを、どうクリアーできるかなかなか大変なことである。このように大変有利な制度はあるが、どう利用できるかで、いつも考えているのだが一般に活用でき、成果が上がっているかで、また同じような結果が待っているのが怖いのである。願わくば当初の望み通りに推意してもらいたいものである。

医療廃棄物研究所  所長 渡辺 昇