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力強い医療廃棄物処理業務のパートナー医廃NEWS

No.246 2013年2月15日

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 号   外 

医療廃棄物の処理事業に思う


―今こそ適正処理を叫び続けよう―



 医療廃棄物の処理問題に取り組んで、はや二十数年がたつが、残念ながら適正処理には程遠く、試行錯誤の連続である。形式上の答は出ているだけに歯がゆくてならない。最近になって各方面から意見や提案が寄せられ、それに答えるために何らかの解答が求められている。今まで医療廃棄物の適正処理を訴え続けてきた我々には改めて答える義務があると思う。
 世の中人々が大切なことに気付いて行動を始めれば、少しずつでも変わるものである。その兆しが当方に寄せられた意見や提案である。今般これらをまとめ、関係者に警鐘を打ち鳴らし、医療廃棄物の適正処理が形骸化することを防ぎ、真の医療廃棄物処理推進事業が、進行することを願っている。

まず処理料金問題を取り上げ



特に医療廃棄物の処理料金については、その下落傾向が処理の根幹に触れるに及んできたようである。この問題は早くから取り上げられながら、これといった解決無いまま進み、今日のように排出側(病院側)及び処理業者まで、大きな影響を与えている。即ち排出者側は“安ければ良い”が先に立ち、処理の問題を無視した傾向が強く、処理業者側は不法処理をせざるを得ない状況になっているのである。
一例を挙げると、指名競争入札でも、対象廃棄物及び分別の概要で、一般廃棄物(可燃ゴミ)産業廃棄物(医療系廃棄物)(非医療系廃棄物)感染性廃棄物・粗大ゴミ・再生ゴミ等になっていることでもわかる様に一般廃棄物・産業廃棄物・感染性廃棄物が区分されているようで、わかりにくく、産廃・一般・感染性廃棄物が一体となって処理されていることがわかり、料金も一段と低くなる傾向がある。

当方に寄せられた意見・提案などを二・三挙げると次のようなものがある。

(京都の処理業者)


大阪府を中心に相当市場が混乱している状況があるようです。このこともあり、関西は本来処理業者として必要な、医療廃棄物の処理技術を高める動きが希薄のように思えてなりません。先日私どもの職員が将来的なトレーサビリティの実施に備えて、先進的に実施している。横浜のメデカルカルパワーと東京臨海リサイクルパワーの見学に寄せていただきましたが、あまりのレベルの違いに終始驚いていたようです。


(東京の処理事業者)


いつも医廃ニュースを配信いただきありがとうございます。さて、今回紙面で取り上げられました「医廃処理費の下落」は当方としても、非常に深刻な状況で既に損益分岐点を割り込むケースも多数でております。特に大口の需要先は毎年のように処理費の値下げ要求が出され、要求に応えられないと失注するというパターンが繰り返されております。このような状況を改善するために、保険点数制度の導入等過去に種々アイデアが出されていましたが、実践されたものはなく、終りが見えない業者間の競争が行われています。先般、医療廃棄物委員長から、最低落札制度のようなものを、適用したらとの示唆がございましたが、渡辺所長様にも是非本件に関しご意見・ご指導を賜ればと存じます。
                                         医療廃棄物研究所 所長 渡辺 昇