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No.243 2012年12月1日

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東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会


災害廃棄物処理施設等を見学

―他の協会員も参加し交流を深める―


 既報の通り東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会は、去る11月15日・16日に施設見学会を実施した。今回は岩手県釜石市にある災害廃棄物処理施設と医療廃棄物油化処理施設で、協会の呼びかけもあって、神奈川県産業廃棄物協会・岩手県産業廃棄物協会からも参加をみたところである。

【釜石市災害廃棄物処理施設】
 釜石市は災害廃棄物処理を国や県に委ねるのではなく、市の独自事業としておこない、可燃物・不燃物に選別する中間処理業者と災害廃棄物リサイクルによる資源循環や事業と雇用の地元還元に重点を置くことで、政策的に被災地の経済的活性化を図っている。

【医療廃棄物油化処理施設】
 本油化装置は、ゴミとして償却処理や埋め立て処理するのではなく、ボイラー燃料に使用する品質の再生油を得て、再生エネルギーとして地域活用を狙うもので、経済合理的な地域循環システムの構築を目指すものである。この施設は現在岩手県と医療廃棄物等産業廃棄物油化処理の事前協議中で、混合油の再生油をA重油相当の再生油として蒸留して、商品としての品質を高めようとしている。
 
 この施設はムゲンシステム(株)釜石工場で、本社は東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会の委員である。

見学施設の概要
見学した施設は、近代製鉄発祥の日本最古の製鉄所で、新日鉄発足後平成元年に高炉を休止したため、現在はタイヤ用線材等の生産拠点である。新日鉄住金の独立発電事業の拠点であり、石炭火力発電による電力を、東北電力に供給している。

◆価格競争への対応◆


処理料の低価格化をどうする
―結局は法制化しかないのか?―


医療廃棄物処理を巡っては、価格の下落傾向が続いており、先に全国産業廃棄物連合会・医療廃棄物部会でも、「医療廃棄物処理費の低価格化」についてどのような方向性を持って、どのような行動を実施したら良いか、を問うため現在アンケート調査を実施中であるが、この問題については関係者以外にも、多くの方々から意見が寄せられている。
 まず保険点数制度の導入を始め、最低価格制度の制定、優良業者認定制度を活かす方法、部外の業者が占める現状打破等々、処理費の低価格をどう防ぐかに知恵を絞っているようだが、どれもすぐ出来そうにもなく、結局は法律で決めるか、強いガイドラインにするしかないのだろう。

 

師走に思う



 そもそも師走とは陰暦の十二月をさして言われていたが、新暦になっても十二月にはよく使われていた。今年は選挙の時が重なり、まさに師走がその通りになってしまった。
 巷説によれば年末には先生方が走る様を表しているそうで、まさに今がその通りで、何となく慌ただしく感じてきた。加えて今回は小党分立で、本当のところ何がなんだかわからないのだが、立候補した本人たちは、もっともらしいことを言っているから厄介なのである。選挙民である我々にとっては、考えれば考えるほど厄介なことで、せっかく選挙にまでこぎつけたのに、これからが大変では何をか言わんやである。
 我が国を巡る情勢は決して穏やかではなく、内勢をとやかく言う暇などないという人もいる。改めて今をみると極端に言えば、居ても経ってもいられないというところだが、今更慌てたところで仕方がなく、今まで通り定められた通りのことをやることが肝心で、それができたときに一応のことを言うのが筋というものである。こう言うと今回の選挙について、無関心でいるわけでなく、相当関心を持っているようでもあり、ではどの候補者が良いかと問われれば、関心をもっている割には、まとまりが無い気がする。
このまま各党・各人が言いたいことを言って、あとは知らないでは済まされない気もするが、結局は選挙前とあまり変わらないのではないか。長く続いた自民党政権に、突然民主党が変わったのだから当然と言えば当然で、当分の間我慢が必要かもしれない。このような考え方が多ければよいのだが、そうはいかないのが世の常で、何か起こりそうな気もする。それが凶と出るか吉と出るか、今から気にしても始まらないか、とは言え気にしていることは気にしている。
                         
 医療廃棄物研究所 所長 渡辺 昇