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No.227 2011年8月1日

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暑中お見舞い
 申し上げます
       
平成二十三年 盛夏
            
     医療廃棄物研究所  
          所長 渡辺 昇
      

東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会


リスクの発生防止から事後対策へ
―今回の震災から浮かび上がる廃棄物処理の課題―


 東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会は、7月と9月に研修会を行うことになり、まず7月20日災害時の対応について、アミタ持続可能経済研究所の堀口昌澄氏を講師に招き、講演をしてもらった。
【医療廃棄物研修会】
 日時・平成23年7月20日(水)午後3時
 テーマ・震災から浮かび上がる廃棄物処理の課題と今後の対策
 講師・アミタ持続可能経済研究所、堀口昌澄
 会場・東京産業廃棄物協会・会議室
(講演内容)
1、 災害から浮かび上がる課題
・求められる発生防止から事後対策への発想転換
・アミタ顧客の声・東北の排出事業者が抱えた課題
・法律の話(震災時の法的緩和措置)
2、 震災への備え・対策
・二次委託先・調達先の広域化
・緊急保管場所の想定
・法律の話(被災地の処理困難通知)
3、 復興への貢献
・質疑応答(テーマディスカッション)
次回(9月)は「より良い適正処理に向けて」をテーマに医師会・病院担当者を加え、懇談会方式で行う予定である。

◎排出規制は自己基準◎


 

排ガス中の水銀濃度の実態調査
―適正な分別排出の協力を求める広報活動―


水銀を含むゴミが不適正に搬入され、排ガス中の水銀濃度が自己規制値等を超える事態になり、東京都の複数の清掃工場が、一時焼却を停止し多くの時間と費用をかけ、復旧にあたったことはつい最近の出来事であった。
そこで再発防止のため、東京23区及び東京都と連携して、事業者や区民への適正分別排出の協力を求める、広報活動を一層充実させるとともに、事業所に対する実態調査の実施を検討している。

本当のところはどうなのか


連日のように原発関係の怖い話が伝わってくる。当初は風評被害ぐらいに思っていたが、本物の実態になったようで黙ってみているわけにはいかなくなった。
 原子力の平和利用3原則は、「情報の完全な公開」「民主的な運営」「国民の自主性ある運営」となっているので、原子力基本法にも盛り込まれたと記憶している。それがいつのまにか情報公開が限られ、政策決定段階が見えなくなったようである。それが今回の事態につながっているのかもしれない。
 発端は放射性セシウムに汚染された疑いのある牛肉が流通したことである。それが汚染わらを牛に与えていたことによるとなれば、もう防ぎようがない。この期に及んでまだ安全などと、言っている向きがあることである。
確かに今すぐ危険ではないだろう、しかし一応基準値を越えているからには、それなりの配慮が必要であり、注意をしなければならない。それにつけても常に「これくらいは安全」を言い続けいている当事者の考え方は、どんなものかを新ためてただしてみたいものである。本当のところどうなのか、説明されると一層わからなくなるから恐いのである。
 私たちは感染性廃棄物を主として問題にしてきたが、今後は放射性物質の問題も、加えなければならなくなる。なぜかといえばえさのわらから体内に入った放射性物質が、糞尿として必ず排出されるからである。糞尿の処分をどうするか、確たる方法はないと言ってもよいだろう。
そうだからといって放っておくことは出来ない。まず全都道府県で全頭検査が、できる体制を整備することである。元を切らなければどうにもならないのである。
 それをかわきりに、順次処理体制を整備し、適正と思われる方法で処理を行うのが良いと思う。 
 私が今言えることはこの程度のことである。     医療廃棄物研究所 所長 渡辺 昇