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力強い医療廃棄物処理業務のパートナー医廃NEWS

No.211 2010年4月1日

環境省 廃棄物・リサイクル対策部


新型インフルエンザ対策に関する調査
――全国の産業廃棄物処理業者を対象に――


環境省では、昨年3月に「廃棄物処理における新型インフルエンザ対策ガイドライン」を策定し、処理業者に対して新型インフルエンザ対策の体制整備を求め、特にパンデミック時における処理事業継続計画の作成を急がせてきた。
その後猛威を振るった新型インフルエンザは、定点医療機関当たりの患者報告数が昨夏より流行の指標となる1.0を越え、3月半ばまで29週にわたって続いた。このたびようやく1.0を下回ったことで、ひとまず最盛期は過ぎたと受け止められているが、今後も引き続き警戒が必要といえる。
こうした状況を踏まえ、このたび同省は「産業廃棄物処理業者における処理事業継続のための計画策定状況について」とする通知を都道府県に出し、体制整備の現状を調査することになった。

『「医廃NEWS」総集編(中)』発行


151号から210号までを収録!


1992年10月1日より毎月発行してきた本紙「医廃NEWS」は、08年1月に創刊号から150号までをまとめた『総集編(上)』を発行しましたが、このたび続編として151号から210号までをまとめた『総集編(中)』を発行することになりました。
ご入用の方は、医療廃棄物研究所までご連絡ください。


◎医療機関従事者対象研修会◎


優良業者評価制度を中心に
――医療機関と処理業者の理想的関係を説明――


2月に開催された医療廃棄物処理業者対象の「医療廃棄物適正処理研修会」に続き、去る3月27日、医療機関従事者対象の研修会が東京都庁・都民ホールにて開催された。
この研修会は、第三者機関が評価を行う東京都の「優良業者評価制度」を排出者側(医療機関中心)に周知するのが主な内容であり、このほか「東京都医師会・医療廃棄物適正処理推進事業」、「在宅医療廃棄物の適正処理推進(日本医師会)」、「医療廃棄物処理業界の対応(東京都医療廃棄物処理協同組合の役割)」などのテーマについて、各演者による講演が行われた。

理念や方向性が明確に?


「廃棄物処理業界には理念があるのか」、「今後の方向性は打ち出されるのか」等々、近ごろ何やら小難しい議論が聞こえてくる。
 産廃業界といえば、残念ながらまだまだ世間一般の受けは悪く、イメージチェンジを図った試みも成功したとはいえないのが実情である。しかし、その一方、冒頭述べたように「これでよいのか」と考える人が増えてきたのも確かである。
 困難な状況の中、業界独自の基準を作り、その実践のために活動を展開した一例としては、「医療廃棄物適正処理推進プログラム(通称:ADPP)」が挙げられる。この運動は、業界としての理念を掲げ、今後の方向性を明確に示すものであった。
 医療廃棄物分野から始まったADPPは、その後他の分野まで広がっていき、業界全体の底上げにつながるとともに、環境省や東京都が行う「優良業者評価制度」として結実したと見てよいであろう。
 ご承知のとおり、特に東京都では、第三者機関が評価を行い、感染性廃棄物を一つの専門性として別枠とする全国初の制度を実施している。これは、大げさに言えば医療廃棄物は通常の産業廃棄物とは違うのだということを証明したことにもなるのではないだろうか。
 したがって、我々が常々訴えてきたことが、多少なりとも行政に理解されてきたのではないかと(ひとりよがりと言われそうではあるが)考えている。