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No.206 2009年11月1日

優良業者認定制度(東京都)

第三者機関による認定は全国初
(財)東京都環境整備公社を指定

東京都では、環境省が想定している産業廃棄物処理業者の優良業者認定制度(多くは地方自治体が認定する)とは別に、第三者機関による認定制度を検討してきたが、先ごろ認定機関として(財)東京都環境整備公社を選定、具体的な準備に入った。

認定申請期間は10月26日〜11月25日、平成22年2月には認定処理業者を公表することなどが決まっており、すでに10月14、15、19日に処理業者への説明会が実施された。

なお、今回の認定制度では、特に感染性廃棄物処理業者を区分し、チェック項目も別に設けて審査することになっている。

都の制度の特徴
  1. (1)産業廃棄物処理業者の事業内容や取組の状況に対応し、2つの基準に適合した業者を認定
    1. 1)産廃エキスパート(第一種評価基準適合業者)
      ⇒業界のトップランナー的業者
    2. 2)産廃プロフェッショナル(第二種評価基準適合業者)
      ⇒業界の中核的役割を担う優良業者
  2. (2)処理事業の信頼度の高さ、環境に配慮したより高度な取組を総合的に評価(書面審査・現地審査)
    1)順法性、 2)安定性、 3)先進的な項目
  3. (3)第三者機関である(財)東京都環境整備公社が評価委員会を設置し、公平・公正に評価・認定
  4. (4)分かりやすい独自の認定ロゴマーク

◎有害・医療廃棄物研究会◎

第16回技術セミナーを東京・大阪で開催
鳥取環境大学特別企画シンポジウムとの共催で

有害・医療廃棄物研究会は、毎年恒例の技術セミナーを鳥取環境大学特別企画シンポジウム「低炭素社会実現に向けて」と共催で実施する。

―記―
■東京会場■  日時  : 平成21年11月16日(月)13時30分〜16時30分
会場  : 大手町サンケイプラザ 3F 301号室
■東京会場■  日時  : 平成21年11月17日(火)13時30分〜16時30分
会場  : 経営支援プラザUMEDA(大阪駅前第3ビル 19階)
問い合わせ先  : (株)廃棄物工学研究所(TEL/FAX:086-239-5303)

公平と公正の違い?

東京都の優良業者認定制度がようやく明らかになった。産廃処理業者の優良化については以前から取り沙汰されてきたが、なかなか全国的に足並みが揃わず、特に東京での状況が不透明なために、処理業界ではある種の不安がささやかれていた。

そもそも、お上がお墨付き(許可証)を与えておきながら、いまさら優良業者の認定もないだろうという素朴な疑問の声が根強くある。これについては、各地方自治体によって優良業者の基準や取り扱いが違うなどとそれなりに理由付けをしているが、要は許可証だけでは安心できない現実があるからで、運転免許や旅館業・飲食業の免許を引き合いに出して、優良業者制度の必要性を説明している。

さて、ここで問題となるのが、この制度の特徴の一つとして挙げている「公平・公正に評価認定する」という点である。

公平と公正は似て非なるもので、言うまでもなく、公平に行うとなると皆一律にチャンスを与えねばならず、公正となると厳正な判断を下さねばならない。そのバランスは非常に難しいのである。

今は公平と公正のバランスが急速に失われており、また最近の風潮として言葉だけが一人歩きする傾向が目立ってきていることを考えると、「公平・公正に評価する」と大上段に振り上げた手前、相当な覚悟がいると思う。