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No.205 2009年10月1日

(社)全国産業廃棄物連合会・医療廃棄物部会

部会活動の相談窓口設置を要請
インフルエンザ対策でもネットワークの構築を

(社)全国産業廃棄物連合会には、横の組織として最終処分部会、中間処理部会、収集運搬部会、医療廃棄物部会、建設廃棄物部会の5部会があり、それぞれが専門分野の活動を展開している。全産廃連では、こうした部会活動を強化拡充するため、各地区産業廃棄物協会にも5部会の設置を求めているが、各協会の事情もあってなかなか実現していないのが現状だ。

そこで、全産廃連はこのたび、まず建設廃棄物部会が未設置の協会に対し、建設廃棄物部会の相談窓口となる者の推薦依頼を行った。また、これを受けて、医療廃棄物部会でも、先ごろ開催された運営委員会において、建設廃棄物と同様、部会未設置の協会に対して、相談窓口担当者の推薦依頼を要請することになった。

特に、昨今の新型インフルエンザ対策で重要視される、各事業者間の連携には不可欠な組織であるため、これを機に、医療廃棄物部会が全都道府県の協会に設置されることへの期待が高まっている。

◎新型インフルエンザ◎

世界保健機関(WHO)の警戒水準
依然フェーズ6を維持

新型インフルエンザ(H1N1)の世界的流行を受け、世界保健機関(WHO)の警戒水準(フェーズ)は依然最高レベルの「6」のままであり、今後も引き続き注意深い対応が求められている(WHOが定める警戒水準については、下の表参照)。

●WHOの警戒水準(フェーズ)の定義
フェーズ1 人で新しい型のインフルエンザウイルスは見つからず、感染リスクの低いウイルスを動物から検出
フェーズ2 人に感染するリスクの高いウイルスを動物から検出
フェーズ3 動物から人への感染。人から人への感染は限定的
フェーズ4 人から人への感染が増加
フェーズ5 かなりの数の人から人への感染
フェーズ6 人社会で感染が増加し持続する―世界的流行(パンデミック)―

※フェーズ4以上が宣言されたときは、各国とも対応が強化される

友愛と医療廃棄物

最近やたらと「友愛」の二文字が世間を賑わせている。一般的に友愛と言えば友人等に対する親愛の情を意味するが、政治に持ち込むといろいろな意味合いが生じ、フランス革命やキューバ革命における政治理念の一つであり、協同を表すことで政治的な難問(自由や平等の実現)に対する“架け橋”となってきた。

また、欧州共同体の前身である「汎ヨーロッパ運動」を提唱したクーデンホフ・カレルギーが「友愛」を説き、わが国においても鳩山一郎元総理が、カレルギーの理論を普及するため「友愛青年同志会」(現・日本友愛青年協会)を結成、全国運動を展開したことは知る人ぞ知る事実である。同会の活動のほか、現在も多くの大学・研究サークル等で、平和理論提唱者としてのカレルギー研究が活発に行われている。

前置きはこれくらいにして、鳩山一郎の孫にあたる鳩山由紀夫現総理も、「友愛」を高々と掲げ、政策の推進を図ると明言している。なぜここでこの言葉を取り上げるかといえば、医療廃棄物問題は友愛の精神なくして解決できない面が多々あるためである。この際、「友愛など夢だ」とか「青くさい」といった雑音を克服し、真の適正処理方式の確立に向け、ぜひとも友愛精神を役立ててもらいたいと思う。

私どもが常々言ってきたように、関係者(行政・医療側・処理業界)が一体となって問題解決に当たるには“架け橋”が必要で、これこそが友愛精神なのである。「友愛」という理念に対する世間の目もだいぶ違ってきたことは、(願望かもしれないが)変化の兆しと読み取れるのではないだろうか。

※「友愛と医療廃棄物」の組み合わせに驚かれるかもしれないが、当研究所所長と「友愛」と  の関係は古く、カレルギーおよび友愛理論に関する資料の一部は、以前から事務所に展示されている。