No.204 2009年9月1日
(社)東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会
新型インフルエンザ対策行動計画
処理業者のために計画の骨子を作成
既報の通り、新型インフルエンザへの処理業界の対応は、各都道府県産業廃棄物協会が中心となって、先に発表された「廃棄物処理における新型インフルエンザ対策ガイドライン」をもとに行うことになっている。
8月に入って報告数が急増するなど、新型インフルエンザ感染が急激に拡大している状況を踏まえ、8月31日、東京産業廃棄物協会・医療廃棄物委員会は、まず各事業者の行動計画作成を急がせるため、「処理業者のための行動計画(例)」を発表した。
【処理業者のための行動計画(例)の概要】
- 総則
- 1) 目的
- 2) 定義
- 3) 非常体制(非常体制の区分、非常体制の発令および解除)
- この計画における3つの重要な要素
- 1) 人材の確保
- 2) 事前に医療機関との間で協議
- 3) 容器・資材及び予防薬・治療薬等の確保
参考資料・医療機関との協議事項
- その他の参考資料
- 1) 事業継続計画における、地震、災害等と新型インフルエンザの相違
- 2) 新型インフルエンザの発生段階別感染防止策
- 3) 感染対策用保護具のリスト
- 4) その他感染防止策
◎新型インフルエンザ◎
いよいよ、本格的な流行期に
国内でも死亡例の報告
国立感染症研究所感染症情報センターでは、「感染症発生動向調査・週報」で、毎週1類感染症から5類感染症までの各種感染症の発生状況を発表している。これによれば、インフルエンザについては、春先までの流行期を過ぎて一時平静化に向かったものの、8月から再び急激な増加傾向にあり、パンデミックの様相を呈してきている。
【新型インフルエンザ関係情報窓口】
○厚生労働省の臨時電話相談窓口
03-3501-9031(午前9時〜午後9時)
○同省「新型インフルエンザ対策関連情報」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/
おもしろき世の中に
「おもしろき こともなき世を おもしろく」。何かにつけて騒然としてきたこの時期に何事かとお叱りを受けかねないが、あえて冒頭に書かせていただく。ご存知の方も多いと思うが、この俳句(川柳?)は幕末の英傑・高杉晋作のものと伝えられている。
世の中、平穏であるに越したことはないが、時には「おもしろい」ことも必要だろう。だが、これを高杉晋作のように高い志を持って言う人ばかりではなく、いたずらに騒ぎ回るばかりの輩が多いのはいつの時代でも同じである。
そこで、現実に目を向けると、新型インフルエンザが大流行している。これが自然災害か人工災害かの議論はさて置くとして、世の中が一気に騒がしくなってきた。その割に、対策は万全とは言い難く、結局「感染の拡大防止は各人が対策を実践することに尽きる」と言うばかりで、相変わらずの手洗い・うがいの励行、マスクの着用などを強調するに止まり、いちばん気がかりな予防薬・治療薬の確保は難しそうである。
世の中をおもしろくするどころか、悲しくしてしまったのでは先人に対しても申し訳なく、この難局を乗り切って、おもしろい世の中にしていきたいと思う。