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No.199 2009年4月1日

(社)全国産業廃棄物連合会・医療廃棄物部会

感染性廃棄物処理指針などを発表へ
2分科会を解散し今後の方針を検討

(社)全国産業廃棄物連合会の医療廃棄物部会では、かねてより「医療廃棄物適正処理標準化分科会」「感染性廃棄物処理方法検討分科会」「在宅医療廃棄物対策分科会」を設け、それぞれの問題点について検討を続けていたが、このほど適正処理標準化分科会では「標準手順書(案)」が、また処理方法検討分科会では「感染性廃棄物処理指針(案)」がまとめられたため、両者については一度解散する運びになった。この手順書と指針は、正式な手続きを経たのちに、小冊子として発表する予定である。

なお、在宅医療廃棄物対策分科会は、今後とも必要に応じ分科会を開き、検討を継続することにしている。

◆感染性廃棄物容器評価制度◆

処理業界から今後の発展を期待する声
新審査委員のもと、引き続き評価を継続へ

感染性廃棄物容器の評価制度については、既報のとおり(財)日本産業廃棄物処理振興センター内に「感染性廃棄物容器審査委員会」を設け、現在までに紙・段ボール製容器2社、プラスチック容器4社、計6社の製品に対し、それぞれ評価書が交付(更新審査中も含む)されているが、容器問題は先の全国産業廃棄物連合会・医療廃棄物部会でも取り上げられるなど、統一的な容器の使用を望む声もあるため、今後の評価制度の発展に期待が集まっている。

そこで、同センターでは審査委員会を継続するため、先ごろ新たに委員を加え、新規申し込みと更新審査を行うことを決めた。
なお、現在の評価書交付状況は下表のとおりである。

【感染性廃棄物容器評価事業の評価書交付状況】

いい処理業者?

近ごろ、「いい店」「いい病院」などの文句をよく目にする。世の中、大手も老舗も競って不祥事を起こしていれば、案内書(多少宣伝臭もあるが)を求める向きがあるのは当然ともいえる。

こうした傾向を反映したのか、産廃処理業界でも「優良業者認定制度」が取り沙汰され、すでに全国各地で実施されている。“優良業者”を認定することについて、いろいろと意見があることは承知しているが、何か手を打たなければならないところまで来てしまったのも事実である。

しかし、「優良とは何か」から始まり、具体的にどう取り組み、どう評価し、どう位置づけするのか、また、それにより遵法性や安定性、先進的な取り組みが確保できるのか等々、課題は多い。そのため、簡単・明瞭に「いい処理業者」と言い切ることはできないのではないか。評価基準にしても、大別すると一般的評価と専門的評価があり、しかも公平・公正に評価し、大方の納得が得られなければ無意味だからである。

とはいえ、あらゆる物事において完璧を期するのは至難の業であり、最初からこんなことを言っては興ざめだが、どこで折り合いをつけるかを考え、現実的な制度の構築に向けて取り組むのがよさそうである。

なお、忘れてはならないのが、「いい処理業者」と言うからには、排出者側の安心・安全を保証することはもちろん、処理業者側にも何らかのメリットがなければ、絵に描いた餅になってしまう点であろう。