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No.188 2008年5月1日

東京都環境局

ICタグ追跡管理システムを支援
都内の約660病院を補助対象に

既報のとおり、東京都では平成17年10月より、都内の7病院を対象に、ICタグによる感染性廃棄物の追跡・管理および電子マニフェストへの連動システムを実験的に実施してきた。その結果、このシステムをさらに普及・拡大するため、平成20年度より、次の概要により支援事業を開始することになった。

【病院への支援策】
  • 1. 補助対象病院………都立病院を除く都内の全病院(約660)
  • 2. 補助内容……………容器1個につき30円を補助
  • 3. 補助期間……………本年含め3年間(予定)
  • 4. 平成20年度予算額…1億円(平成21年度以降の補助金額は未定)
【システム概要】

ICタグを利用した医療廃棄物追跡システム

※東京都医師会・医療廃棄物適正処理推進事業参加の診療所(一部病院)約1,000カ所は、すでにICタグによる追跡検証および電子マニフェストへの連動システムを実施している。今後も全都下への拡大が検討されており、参加件数は飛躍的に伸びると予想される。

感染性廃棄物容器評価事業

評価書の交付状況(評価格付け結果)
プラスチック容器と段ボール箱に分け評価

感染性廃棄物容器について評価を行っている(財)産業廃棄物処理振興センターは、4月15日時点の評価格付け結果を、プラスチック容器と段ボール箱に分けて、次の通り発表した。

【評価格付け結果】 (可…★ 良…★★ 優…★★★)
  • ・(株)エムシービー(4L・7L)/★★
  • ・三甲(株)(20L・40L・21L・20L・45L・70L)/★★
  • ・出光ユニテック(株)(0.53L・17L・22L・25L・35L)/★★
  • ・岐阜プラスチック工業(株)(20L・45L)/★★

※段ボール箱については除く

時世時節(ときよじせつ)

時というものについて考えると、どうしても哲学的になり、小難しく「少しも止まることなく過ぎ去り、決して元に戻らないもので、直接に知ることはできず、変化を通じて知ることができるものである」などといい、過去・現在・未来の区別をして、はじめてわかるものなのかと思う。

「時世時節」というと何か古色蒼然と見えるが、古くはご一新(徳川幕府の崩壊時)、半世紀前の例でいえば終戦(太平洋戦争の敗戦時)に際し、嘆き節として多くの人々の口から出た言葉で、いわば「そうなるべき時代の動き」であり、それについていくのが大変なさまを表している。一方、情緒的に小説や演歌の世界でもよく使われ、安っぽく見えても心に響く文句でもある。

なぜそうなのか、世の中が大きく動く時に思うのは当然としても、情緒的に「時世時節」という人々は、ごく身近な出来事に際して言っているようで、最近の「勝ち組」「負け組」論から見ると、負け組と感じている人々が増えてきたため、身に染みるのかもしれない。

医療廃棄物処理業界の現状に思いを馳せると、医療廃棄物の適正処理方式が完全に確立していない限り、「時世時節」と嘆く人々のほうが多い気がするし、時代の流れに乗っていればよいのかと迷う時代でもあると思う。