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No.159 2005年12月1日

東京都医師会方式医療廃棄物処理事業

各地区医師会で説明会を開催
安全・安心のシステムに関心高まる

東京都医師会方式によって都内全域の各地区医師会単位で実施する「医療廃棄物適正処理事業」は、過日の各地区医師会担当理事連絡会議を経て、現在は各地区医師会会員に対する説明会開催の準備が進められている。

なお、現時点で説明会開催が決まっている地区医師会は、12月5日の多摩市医師会、12日の板橋区医師会、16日の江戸川区医師会であり、その他いくつかの地区医師会およびグループでも説明会開催の検討が行われている。

今回の処理事業実施要項では、原則として各地区医師会単位で実施することになっているが、医師会単位で実施が不可能な場合でも、グループ単位で実施できるよう特例を設けているので、個人的な問い合わせも多いようである。

東京臨海リサイクルパワー(株)

来秋完成を前に問題点を調整
関係各団体代表による連絡協議会開く

(我が国で初の医療廃棄物処理専焼炉といわれる、東京臨海リサイクルパワー(株)の施設の完成を来秋に控え、関係団体による第1回連絡協議会(仮称)が去る10月31日、東京都医師会会議室において開かれた。

これを契機に、総括的な問題は連絡協議会で、具体的な問題はそれぞれ各団体間で話し合うようになるだろう。なお、協議会出席団体は下記の通り。

第1回関係団体連絡協議会(仮称)出席団体

(社)東京都医師会、(社)東京都病院協会、日本私立医科大学協会、東京都病院経営本部、東京都環境局、(財)東京都環境整備公社、 (社)東京産業廃棄物協会、東京臨海リサイクルパワー(株)、東京電力(株)

他山の石として

安全・安心への信頼が崩れ続けている。廃棄物の不法投棄をはじめ、物品の不当表示、検査書類等の改ざん、各種工事の手抜き等々、取り上げればきりがないが、今回の耐震強度偽装事件はとうとうここまで来たかの感を強くしている。

そこで、関係者の話を聞いていると、どちらが被害者なのかわからないような口ぶりで話す当事者がいることに気づいた。不当な設計図を基に建物を建てた者、その建物を売った者が「うちも被害者ですよね」と言ったことが印象的であった。

これと同じような言葉を、以前廃棄物の不法投棄が発覚した際に聞いたことを思い出す。排出者側の問題を棚に上げ、排出者は被害者であると一方的に主張するのとどこか似ているような気がする。

「安かろう、悪かろう」という昔からの言葉は今も生きているのであって、経済的とか効率的という美名を振りかざしたところで、業者は市場原理として「儲け」を追求するものである。

このような不祥事を防ぐには、常に訴えているように、十分は情報の収集と的確な分析、および追跡・検証システムの確立が重要な課題となる。今回の事件を医療廃棄物の適正処理にとって他山の石と考え、東京都医師会方式による医療廃棄物処理事業並びにICタグによる医療廃棄物の追跡・検証事業の拡充強化を図るべきである。