No.157 2005年10月1日
東京都の医療廃棄物適正処理事業
運営に関する基本協定を締結
都医師会・都産廃協・都環境整備公社
再三報じている通り、東京都では東京都医師会・東京産業廃棄物協会・東京都環境整備公社による「医療廃棄物適正処理モデル事業」を葛飾区・足立区・新宿区の3地区において実施してきた。その成果をもとに本格的な事業に発展させるため、9月1日、上記3団体が「医療廃棄物適正処理事業運営に関する基本協定書」に調印、それぞれの役割分担を決めて準備を進めることになった。
適正処理事業推進専門部会
東京都医師会方式の推進を図るため
各地区医師会代表で構成
東京都医師会が中心となって実施している「医療廃棄物適正処理モデル事業」は、先ごろの3団体による基本協定締結により、本事業として推進することになった。そのため、都医師会では内部組織として「東京都医師会方式医療廃棄物適正処理推進専門部会」を発足させ、モデル事業の現状報告をはじめ、処理業界の受け入れ体制、処理システムの運用状況等の説明会を開き、医師会としての体制整備を進めることになった。
医療廃棄物研究会
処理技術セミナーを開催
焼却処理システムの見学会を併せて実施
恒例の技術セミナーも12回を数え、今回は医療廃棄物のより安全な取り扱い方法や処理方法について、処理現場でセミナーを行うことにしている。
日時
平成17年10月21日(金)13:00〜17:00
場所
呉羽環境株式会社
(福島県いわき市錦町四反田30)
参加費
会員5,000円 一般10,000円
申し込み先
医療廃棄物研究会
(東京都港区芝大門1-15-10 コシダ大門ビル)
TEL 03‐6403‐5870 FAX 03‐6403‐5871
大仏公害論?
9月30日の第6回医療廃棄物勉強会(東産協医療廃棄物委員会・東京医療廃棄物処理協同組合共催)では、最近話題の「大仏公害論?」を唱える環境問題の専門家、白須賀公平先生を招いての特別講演が行われた。大仏の金メッキに大量の水銀を使用した結果、平城京は遷都を余儀なくされた、との説に参加者は興味を示していた。
専門業者育成の一環になれば
医療廃棄物に関する知識を普及させなければ、「医療廃棄物の適正処理」をいくら叫んだところで単なる感情的な訴えにすぎず、結果として不法投棄を防ぐことにはならないだろう。このような単純なことがなぜわからないのだろうか。今回、「医療廃棄物勉強会」に参加して、ますます勉強の必要性を痛感しているところである。
特に、処理業者育成の必要性は、まがりなりにも感染性廃棄物が法的に位置づけられ「医療廃棄物取扱い業者」がお目見えして以来、常にいわれながら、医療廃棄物に特化した研修は行われず、単なる法制度の説明会に終始し、専門業者育成には程遠い内容で、大いに不満を感じていた。
それが、東京医療廃棄物処理協同組合の設立を契機に、医療廃棄物専門のカリキュラムに基づいて、実践を通じた本格的な勉強会が実施できたことを喜んでいる。今月で勉強会も6回目になり、毎回参加者が増えているので今後に期待している。